セシルと私たちの物語

愛島セシルが好きだ。

毅然としていて、優雅で、上品で、可愛らしい愛島セシルのことが好き。

 

彼のソロアルバムを聞いて、改めてそう思った。アグナパレス出身の愛島セシルがアイドルとしてアルバムを出せたこと、アイドルという文化を理解し、自らの音楽の理念を変えてまで私たちファンに歌を届けてくれようと日々努力してくれていることが、どれだけ素晴らしいことか。

 

日本のアイドルに求められる「カワイイ」の文化を外国で生まれ育った人が理解をすることって、とても難しいと思う。セシルは特に王室で育ってきて、カワイイとは無縁の環境で育ってきただろうから、アイドルがファンにカワイイと思われる理屈みたいなのもわからなかったと思う。

カワイイとかっこいいのギャップ、自分の振り幅がどこまであるのかを自分で把握して、それをエンターテインメントとして自分を商品化して売りださなくてはいけない。周りのプロデュースよりも、自己プロデュース力がアイドルには求められる。

 

セシルはカワイイ。少し拙い日本語、愛嬌のある表情、花が咲くような笑顔、甘い歌声、何事にも一生懸命な姿勢……挙げ始めたら切りがないけど、これはもうセシル自身もわかっている自分の商品になる部分だと思う。

カワイイとわかってきたのはいつなんだろう、とよく考えるけど、彼の歌を聴いていたら割と明白な気がしている。初めの方は、美しいアグナパレスの文化を生かした曲調の歌が多かった。歌い方も優しさの中に威厳があるような、言葉一つ一つに祈りがこもっているような風に感じる。

セシル曰く、アグナパレスの文化の中で歌とは捧げるもの、祈りであって、自分を表現するものや楽しむために歌うものではなかったっていうのも、すごく独特な文化だなって思うけど、曲を聴いてたら納得してしまう。

だからこそ神聖なものに触れ続けて育ってきたセシルにとって、ST☆RISHの、春ちゃんの作る歌ってすごく衝撃的だったんだと思う。それこそ、異国に飛び込んでまで掴みたい「運命」だったんだろうな。

ST☆RISHの☆としてアイドルになって、グループ内でのセシル自身の立ち位置をだんだん理解し、可愛い表現が多くなってきたのも、彼の努力の現れなんだと思うと………ほんとに、もう……。

 

可愛い愛島セシルの表現が上手になったけど、セシルって基本的に自分の世界観をすごく持っている人だし、一人でファンの前に立つ時はよりその世界観を大切にしているように思う。世界観っていうのは彼の生まれ育ってきた場所の文化だとか、彼自身の物事の捉え方のことで、「永遠」とか「運命」とか、言葉自体は日本語だけど、少しセシルの中での言葉の意味は独特な気がする。

 

逆に、その世界観を理解しようとこちらも歩み寄らなければ一生寄り添えない世界ってことも言えると思う。

 

セシルの言葉はいつも神秘的で、美しくて、凡人の私には敷居が高いというか、理解が難しいって思ってた。でも、何がきっかけなのかは忘れてしまったけど、「セシルは何を言おうとしているんだろう…?」と真剣に考えたことがあって、彼の示す「未来」「奇跡」「運命」って言葉たちに向き合ったことがあった。

 

それが、沼でした。

気がついたらもう抜け出せないとこまで来ちゃってたんだなぁ…。

 

セシルの言葉は、彼と最初に出会ったときから言っていること自体は何も変わっていない。でもその存在が大きく見えて近寄りがたく見えていたのは、勝手にこっちが言っていることだった。いつだってセシルは私の、そう、あなたのそばにいようと言葉の限りを尽くしてくれているわけで…。

 

セシルの言葉はスピードラーニング。これに尽きると思う。

集中して聞けば、読めば、その分だけセシルの世界観がわかるようになってくるし、わかったときに彼の世界観とその存在感、スケールの大きさに膝が震えた。

なによりもやばいのはセシルの造る世界の中心には、私がいたってこと。

 

セシルって、自分の世界には自分が中心にいるわけじゃないんだよね。常に誰かを想っていて、誰かを中心に自分が周りの星となって私たちを照らそうとしてくれている。

そのスタンスってきっとアイドルになったからってわけでもないと思うけど、アイドルの愛島セシルにとってその“誰か”はファンである私たちで、そしてファンを照らす星はセシル一人じゃなく、ST☆RISHのみんなになった。

 

そう、ST☆RISHもまたセシルの世界にはなくてはならないものなのです…。

 

ちょっと宗教みを帯びてきてしまったが、以上が私の思う愛島セシルその人だ。

 

仲間と一緒にいるときの可愛らしいみんなの弟の愛島セシルが基本的に目立つようになって、歌も可愛い表現が増えてきたからこそ、Crown of Agnaには本気で驚いた。

独特のセシルの世界観を全面に出しながら、アイドルになって得た新しい自分も表現していて、アグナで生まれ育った自分をまっすぐに表現してくれたことが嬉しかった。このまっすぐさが何よりも眩しくて美しいんだよね。

「歌う場所が違っても、変わらない想いを曲として残すことでワタシの生きた証としたかった」とブックレットで言っていたことが印象的。いつかきっとセシルはアグナの王になるから、自分のアイドルとして生きた証を残したかったのかな、と思うとまだ見ぬ未来に苦しくなる。同時に、今アグナにいる人々に向けての言葉でもあるんだろうなって思った。お母さん、セシルは元気にしているよ……。

 

からの☆☆への可愛い全振りの振れ幅よ…。これがアイドル愛島セシルの魅力よね。どちらもセシルで、どちらかが欠けていてはアイドルとしてもアグナの王としても成り立たない。

そんな想いで彼の曲を聴くと、より彼を知る機会になるんじゃないかなって思う。

 

7色の星が幾千年輝いて、緑色の☆を起点に星々が繋がりあって星座となる。その輝きが幾光年を経て誰かのもとに届いて、そこから物語が生まれる。その物語の主演は、セシルと私たち。

愛島セシルはもはやそんな規模で話をしているんですよ。アイドル愛島セシルという星は、その名を呼んでくれる人がいないと輝けない。セシルの輝きがこうしてファンに届いていることに、セシル自身が本当に喜んでくれていて、奇跡と呼んでくれていて、本当に本当に大切にしてくれている。

 

何事にもまっすぐ、努力のできるセシルだからこそ、その名前をたくさん呼んであげたいって思う。そうすれば本当に、来世の来世までセシルの唄がそばにいてくれる気がする。

セシルの唄声が運ぶ世界で、セシルがたくさん愛されて幸せでいてほしいと、心のそこから願っているよ。

 

 

こんな風にクソデカになってしまうスピードラーニング、みなさんも今すぐはじめてみてはいかが??